中学受験には否定的です。(ただし2つのケースを除く)

中学入試に否定的な3つの理由

1.自分から受験勉強したい小学生なんていない

小学生のうちは好きなだけ遊んでほしい。スポーツや習いごとも良いと思います。入試問題を解くための勉強に本質的な楽しみを見出す小学生はいないと思います。もっと楽しいことの本質に近いところで活動してほしいです。例えばゲームで高得点を出したり、パズルや謎解きをやったり、漫画や小説を読んだり、創作したり。いろんなことにチャレンジする、心の赴くままにやる、そういう貴重な時間を受験勉強はつぶしてしまうと思います。

2.親の不安解消が目的になっている

中学入試をするご家庭の親御さんの本音として多いのが、「高校入試や大学入試で苦労させたくない。だから他の子に先んじるために中学入試からやる」だと思います。お子さんのことを一人の人間として見ていないし、信じていないと感じます。お子さんが自分で進路を決める機会を奪っていませんか?お子さんが目標を決め、努力し、失敗するかもしれないギリギリのチャレンジをして人間的に成長する機会を奪っていませんか?と聞きたいです。

3.中学校で『いろんな人』と触れ合う機会が減る

公立中学校は地域にもよりますが本当にいろんな生徒、保護者、先生がいます。合う人と合わない人がもちろんいます。とにかく多様な価値観に触れることができるのです。そしてその中に勉強が得意な子ももちろんいて、東大だろうが医学部だろうが努力すれば進む道がちゃんとあるのです。私立中学の生徒にもある程度の多様性はあると思いますが、どうしても近い学力、家庭環境の子供が多くなるのではないかと思います。これから社会の中で「生きる力」を身につけるために、中学校で多様な価値観を知り、自分の特性や得意分野を知ることはとても大きな意味があると思います。

中学受験すべき2つのケース

ただ以下の2ケースの場合は中学受験すべき、もしくは中学受験やむなしだと思います。

1.子どもの特性が明確で、その特性にあった学校がある。

公立中学・高校は、どちらかというと勉強・スポーツ・社交性がオールラウンドな生徒を求める傾向にあります。とがった才能は埋もれたり軽視されがちです。自分の確固たる世界観や得意分野がある子供は、その分野を伸ばせる中学校に進むのがよいと思います。

2.地元の中学校が荒れている。

多様性は大事ですが、悪い方に振り切っている場合は関わらないほうがよいです。地元の中学校が荒れていて授業が成り立っていない場合や、関わりたくない生徒・保護者がいることが分かっている場合は当然避けるべきで、その場合は私立中学校が受け皿になります。